2019年10月2日水曜日

巣板の保存をやってみた件

ハチノスツヅリガの食害を受けた巣板。
写真出典 http://www.beekeeping.or.jp/health/natural-enemy

寒くなるとハチが減ってくるので密集させるため巣板をひきあげて、余った巣板を来シーズンにむけ保存する必要があります。

巣板は使っているうちに黒ずみ固くなってきます。昔はこれを資産ととらえ壊れるまでずっと使い続けるやり方もあったそうですが、まゆクズで穴が小さくなり蜂が大きくそだたないとかあるそうで、加えて最近では病気の温床となるため2~3年で廃棄するのがよいとされるそうです。

1年で捨てる方法もあるそうですが、まだ寒い春にスヒから巣を盛るのはハチにとっては負担だろうし時間がかかるのと、巣を盛るための蜜蝋は十倍の重さのはちみつを消費するとのことで、早春に盛ってある巣脾が手元にあるのは貴重な春の蜜をあつめるに有利だろうと思います。

秋から冬の時期に巣板を抜いて、来春まで保存するわけですが

なにもしなければい、いつのまにか巣虫といわれるハチノスツヅリガが巣板に卵を産み付けているのでほぼ100%巣虫の幼虫が発生し、まゆクズなどが食われ、糸を吐いて、すごい悪臭をだして巣板がボロボロになり、羽化して蛾が大量発生します。

ハチノスツヅリガの成虫は養蜂作業をしていても見たことがないのですが、いつのまにか巣箱内にしのびこんで小さい卵を巣板にうむそうなので一度使った巣板は100%産卵されているものとして扱うべきなんだそうです。

巣虫幼虫の餌は蜜蝋そのものというより、ハチのまゆクズや花粉なんだそうです。


管理がひどくて、だいぶ放置していたそうですが巣箱をあけたらハチじゃなくて大量の蛾がとびだしてきたという話をきいたことがあります、ひどいもんです。





で保管方法です
以下の方法が趣味の範囲でできる方法のようです。


袋に入れ来シーズンまで家庭の冷蔵庫にいれっぱなしにする。
→一度やってみたが冷蔵庫の開け締めを何度もするせいで温度がさがらないのか、温度設定が「強」ではなかったせいか完全に巣虫の活動が停止せず、孵化して小さな幼虫が生きていてところどころ巣を食っている。イトクズを吐いたり、ちっちゃい黒い粒状のフンをするので小さい幼虫を目視できなくても存在は確認できます。


ドライアイス法
→巣板を二重のビニール袋に入れて、ドライアイスを入れできる限り密閉する。なかで二酸化炭素が発生し続け無酸素状態になり巣虫を殺す。ただ完全には巣虫は死ななかった模様でところどころ巣を食っていた。密閉度をあげる、月に一回はドライアイスを入れ続ける、ドライアイスの量を増やすなどでうまくいくのか?


◎冷凍法
→容量の関係で巣板は2~3枚程度しか入らなかったが、袋に入れ家庭用の冷凍庫にいれてしっかり冷凍する。しっかり冷凍するためスムシの卵を殺すためには一晩でいいそうだが1~2日いれてみた。
その後は室内に室温で保存しておいた。結果は良好で巣虫の発生はみられない。
密閉しスムシ成虫に産卵されないようにすればどこに保管してもよい。
趣味の範囲であれば家庭用の冷凍庫の冷蔵庫のところで少しずつ処理できる
大きめのフリーザーがあれば大量に処理できるのでいいかもね。





寒冷地でのほったらかし法
→強群であれば、雪がふってクラスターができるまで巣板をいれっぱなしにします。その間ハチが巣板を管理し、巣虫を取り除いて巣門前に捨ててくれます。
越冬前に巣板を取り除きます、その時は気温も低下しており、巣板は袋に入れスムシの成虫がいない室内の常に寒いところか、室外で雨があたらないところに放置します。
寒さで巣虫は孵化しません。ただし活動が停止しているだけですので翌シーズン早春の時期、気温が上る前に巣に戻します。

以前、放置してしまったらたまたまうまくいっただけですで、おすすめできませんが。


◎エタノール法
→巣板を袋に入れエタノールを噴霧、中にエタノールを容器にいれ常にエタノール蒸気が袋内をみたすようにする。なくなれば定期的にエタノールを追加する。
こんどやってみる。

→やってみたらうまくいきました、孵化していなかった。
巣板の両面にアルコール除菌剤をふきつけていたが、結構消費するので
節約するのであれば吹き付けずエタノール入の容器を入れエタノール蒸気をみたすだけでもいかもしれない。


他には最近は薬の入手はできなくなってきましたが二硫化炭素、硫黄などよるくん蒸もあるようです。


メモ
いずれの方法にせよ、巣板に残っていた残留のはちみつをどうするかなのですが、来春の春蜜に混ざらないように除去しておきたい、保管中たれてベトベトになってしまう、発酵してしまうなどの理由で保存前に取り除きたい。

分離機で除去し、取れたはちみつは廃棄するか、病気の感染の問題がありおすすめできないそうだが餌とするか、薬剤の残留がなければ自家消費するなど。

巣板の遠心分離機でとりきれなかった残り蜜のベトベトだが、巣板を流水で洗い流ししっかり乾かせばよいのだろうか、それとも巣の近くに置いたり、巣内にもどし端っこにいれたり、仕切板の外側においたりすればハチがなめて掃除してきれいににするのだろうか?

ブログ管理人が巣箱をおいている地域では。。

この秋から冬の巣板に残留したはちみつは、春蜜の絞り残りが、夏は冷却でハチが巣内に大量の水をいれるため湿度が高く濃縮できず蓋がけされない、秋もそれほど流蜜がなく風味がよくない蜜がはいり味はよくない感じ。そうしているうちに癖のつよいセイタカアワダチソウがはいってくる。なのでできるだけ除きたいところ。