養蜂業者における初期技術形成に関する一考察
―山形県の養蜂業者を事例として―
本論文の事例対象となるK氏は,年齢28歳(2015年時点),飼養群数は5群となっており,年間50kgの採蜜を行っている.研修先は西村山郡のA養蜂場であり,この養蜂場は最大飼養数が200群を越す大規模養蜂業者である.K氏がA養蜂場で研修を行った2013年~2014年の初期技術形成に限定して分析・考察を行う.
K氏は2013年の4月中旬からA養蜂場で,給餌用の砂糖水づくりと給餌器への注入作業を手伝うことから開始した.特に,他の群が蜜を求めて群を襲う「盗蜜被害」にあわないよう,強群から給餌を行うことを学ぶ.5月から採蜜がスタートし,A養蜂場の主要な蜜であるトチは11日ほど流密(花の蜜の分泌)が続き,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,